電子書籍 VS 紙の本、生き残るのはどっち?年末の大掃除でたどり着いた結論【斉藤啓】
どーしたって装丁GUY 第7回
■装丁家の深刻な悩み

そんなわけで、装丁をやりはじめてもう10年以上は経ちましたが、ひとつ悩みがあるんです。ちょうどいま、年末の事務所大掃除をいったん中断してこのコラムを書いてるんですけど、
本がめっちゃ多過ぎて「もう収集がつかない!!」んです。
当然、自分が装丁を担当した本はすべて(しかも複数冊)保存。そのうえに、美術書や写真集、担当する著者先生の既刊本など、仕事系の資料本がまずは大量に。あとはみなさんと同じく、たわむれに買った単行本やマンガなどもドッサリ(雑誌購読はもう10年はやってない。置くところないから)。
事務所の天井まで壁一面にしつらえた大型書棚は、本でギッチギチ。もうスキマなぞ1mmも無いッ!書棚にちょっと触れただけで枯葉のようにバサバサと本が降ってくる。
どうにか書棚を増やしても、どんどん増える本には焼石に水。床やテーブルに高く積み本されホコリをかぶっていたり、段ボールに無造作に詰め込まれ床に放り投げられている状態が、ずっと続いてるんですわ。
これはもう、引越しして広い事務所に移るしかないなーでも家賃ガー郊外ハー、とウジウジしていたところに、とうとう救世主が現れました!
そう、『電子書籍』隆盛の時代がやってきたのです!
実体がない電子書籍には保管スペースとゆう概念もなし。これで「美味しんぼ全111巻」をベッドの下にドサドサ投げしまいこむ必要はなくなった!と、まずはマンガの新規購入をすべて電子書籍にスイッチ。
電子書籍は場所を選ばずどこでも読めてベンリだし、クラウド方式(ピッコマとかね)のマンガ電子書籍サイトなら、さまざまなマンガを無料配信から読み試せるし、好みのジャンルやおすすめタイトルなども実に探しやすいので、選び放題買い放題。わざわざ書店に行かずとも、読みたい時に続きをすぐ買って読めるなんて、
「メリットしかないじゃーん!」と思ってましたよ、その頃は、ええ。
